鮭

おとぎ話みたいの鮭のレビュー・感想・評価

おとぎ話みたい(2014年製作の映画)
3.7
DVDにて鑑賞。
舞台「ねもしゅーのおとぎ話『ファンファーレサーカス』で知った趣里ちゃん・バンドおとぎ話の組み合わせ、そして大好きな漫画『溺れるナイフ』を撮る監督はどんな人なのか興味があって借りました。

それで。
物語の内容はこれといって特筆すべきことはない。
田舎に生まれ育ちながら田舎を見下す女の子特有の東京への憧れ、将来への期待と不安、
そして周りと少し違って見える教師への初恋。
並べるとありふれている。・・・けどそんな言葉で終わりじゃなくて。

とにかく人物を魅力的に撮る方だなという印象。
撮る人によっては流れ作業になりそうなシーンも、
ひとつひとつに存在意味と魂を込めて撮っているように感じました。
そんな映像の質感と、カメラワークが好きです。
あと、言葉のチョイスがいい。
おとぎ話の大根さや、たまにぶっ込むダサさも私は嫌いじゃない。かな。

舞台観劇のときも、COSMOSのMVを見たときにも思ったけど
趣里ちゃんってものすごく美人なわけじゃないのに
なのにどうしてこんなに心惹かれるのか。
同性だけど恋い焦がれている気分にさせられる。
それこそおとぎ話の中が似合う。
不思議な存在感に目が離せません。

この作品は映画というよりひとつのイメージ映像な気がしますが、嫌いじゃないです。
山戸結希監督の溺れるナイフ、
もしかしたら期待してもいいのかもしれない。
鮭