寒さの厳しい暗い冬のエストニアで母の介護をしていたアンヌ。
母の死後、フランス語を学んだことがある…というだけの縁でパリで家政婦として働く事に。
豪華なアパルトマンで1人暮らすフリーダは何かと気難しく、アンヌを全く認めようとはしない。
クロワッサンを買うのもフリーダには絶対に譲れないこだわりがある。
紆余曲折を経て2人が何とか一緒に暮らせるようなった頃に又問題が…。
物語の初めに出て来るエストニアの冬の夜の映像とアンヌが1人歩く夜のパリの街並みが、そのままアンヌの心情を表している様にも思えて興味深い。
パリ行きを決め兼ねているアンヌに、離れて暮らす娘が電話口で母親の背中を押す言葉をかける場面が良い。
フリーダを演じているのは当時84才のジャンヌ・モロー。
この映画の衣装はジャンヌ自前のシャネルだそうです。
フリーダがジャンヌなのか、ジャンヌがフリーダなのか。ジャンヌ・モローの迫力に圧倒させられた作品です。
劇場にはジャンヌ・モローファンと思しきおば様方の長い列、現役として活躍されている彼女に拍手と感謝。