ふかい

オンリー・ゴッドのふかいのレビュー・感想・評価

オンリー・ゴッド(2013年製作の映画)
4.3
意外に(というかある意味予想通りだが)ここでは低評価ばかりで驚き。
究極の「映像美」という言葉がこの映画にはよく似合っている。誰が裁き裁かれるのか、というテーマは全面に押し出される宗教的な匂いをより引き立たせる。そして、セリフが前作「ドライブ」に勝るとも劣らず極端に少なく、その中で圧迫感に満ちた凄惨なストーリーが矢継ぎ早に写し出される。
この映像は、ニコラスウィンディングレフン監督の「夢」の世界。リアリティとフィクションのギリギリのラインを果てしなく彷徨い続けているのだ。監督自身もこの映画に迷いを感じ続けていたのも相まって、より観念的な思想は最後まで投げつけられる。
つまり、誰もこの映画の本当の答えを知ることはできないのだ。それを解明するだけでも、十二分に話のタネにはなると思うのだが。
とにかく、これほどまでに圧倒的な謎に満ちた映画を「退屈、意味不明」で片付けるのはよくない‼︎人生の中でもある意味「衝撃的な映画体験」と言ったらトップクラスに入るようなこの作品、観ずに死ねるか‼︎‼︎
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