ノア

オンリー・ゴッドのノアのレビュー・感想・評価

オンリー・ゴッド(2013年製作の映画)
4.8
あ~~~~好きだ~~~これは好きだー素晴らしい。
酷評も納得なのだが自分にはたまらない。

レフン監督曰くドライヴはコカイン、オンリーゴッドは上質なLSDとのことだ。
薬物は使ったことないが言いたいことは何となくわかった。
確かにこっちは幻覚剤のようだ。

この映画の幻想的な世界観に酔いしれていたい。

主人公演じるゴズリングはギャングな世界で平気な顔して"仕事"する冷徹な男なのに母親には絶対逆らえない。
よくアメリカのホームドラマとかである母ちゃんは怖いとかそういう可愛い表現じゃない。本当に心の底から彼は怯えてるのだ。

自己愛親に育てられ支配される男の悲しい話。
ギリシャ神話のような表現もあったから理解するにはかなりの教養が必要な気がする(絶賛してる自分でもよくわからない描写がいくつかあった…)

原題のOnly God Forgivesは"神よ許したもう"という意味だがこの辺も鍵になってると思う。
そもそもレフン監督自身が毒親に育てられた経緯があるためにこの映画は興行的に大失敗するとわかってて復讐目的で公開したそうだ。
え…そこまでやるか…?と考えてしまう。

近年英語圏では暴力を使わない精神的な支配、虐待を特に問題視していて目に見える外傷がないから大人になっても泣き寝入りしかなく支配され続けるしかないから余計に悲惨なのだとか。
毒親に支配されたことのある人にはこの映画は響くかもしれない。

それにしても中々闇の深い作品だ…あらゆるメッセージを感じる。
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