アキラナウェイ

ウォールフラワーのアキラナウェイのレビュー・感想・評価

ウォールフラワー(2012年製作の映画)
4.2
えーと、そのー。
フォーティーがティーンムービー観てもいいんかな?
フォーティーのくせにっ!とか言われないかな。

評判が良さそうなので以前から気になっていた作品。

大人でもたまに心のバランスが崩れている日があるもので。今日の僕はたまたまそんな穴に入り込んでいたので、我ながら良いタイミングでこの映画をチョイスしたなと感心。

映画は巡り合わせ。

ジャスティス・リーグのエズラ・ミラーが出ていた事も後押しになった。

大好きな叔母を交通事故で。
親友を自殺で。
大切な人を2人も失い、心に傷を負ったチャーリー(ローガン・ラーマン)は高校に入学するも友達が出来ずにいた。架空の友達へ手紙を書く日々。そんな彼にも上級生のサム(エマ・ワトソン)とパトリック(エズラ・ミラー)という親友が出来る。友達付き合い、恋愛、進路の悩み、同性愛、心のトラウマ、17歳が抱える葛藤を描いた青春映画。

何せ主演3人が素晴らしい!

ローガン・ラーマンは恐らくこの年齢でないと出せない純粋さを体現し、エマ・ワトソンはショートカットで何にも囚われない魅力的なヒロインを好演。絶えず明るく振る舞うエズラ・ミラーが、実は同性愛者としての悩みを抱えていたりと三人三様に溢れんばかりの若さで魅了する。

チャーリーの前にサムが現れた瞬間
サムとパトリックがパーティー会場の真ん中で踊り狂う瞬間
ドライブに出て音楽のボリュームを上げてサムが立ち上がって風を浴びる瞬間

映画として完璧な美しさを表したシーンが散りばめられ、キラキラと輝いている。

作家志望のチャーリーを優しく見守る国語教師役のポール・ラッドも良かった。

サムが抱えていたトラウマは予想以上に重かったが、直接的な描写はない。個人的にはもっと掘り下げても良かったと思う。

風を浴びて、無限を感じる。

ああ、僕もドライブに出て立ち上がって風を浴びるべきだ。

いや、今の季節はやめた方がいいな。

明日を迎える為の元気をもらえる良作。