現代社会の格差を列車の車両に落とし込んでいて、なかなか斬新なことやっている。
最後尾の貧困層たちが、先頭車両を目指す中で、貧困層同士が争ったりする構成は「パラサイト」と似ているなと思った。
そして先頭車両に辿り着いた先に、明らかになる真実は、ある意味どんでん返し。
よくできたストーリーだとは思った。
でもあまりに「アソビがない」というか、構成ありきの映画になっていて、人間を描き切れていない印象を受けるのが正直なところ。
現代社会のメタファー、伝えたいテーマ性などは、充分伝わるんだけど、登場するキャラの深みがないから、映画として面白いかと言われると、素直に頷けないところがある。
とはいえ、世界を舞台にここまで活躍できるポンジュノはめちゃくちゃ凄いし、アクション盛りだくさんで、ハリウッド映画としても様になっていた。