おにぎり

セッションズのおにぎりのレビュー・感想・評価

セッションズ(2012年製作の映画)
3.6
この映画については、内容をある程度知った上で、義務感の様なものに突き動かされてみました。テーマの重さも鑑みて悲しい結末も覚悟していたので、観終わった感想としては素直に、幸せだったんだね、と言う安堵の気持ちでした。もちろん、ポリオに感染して首から下が動かない主人公を幸せと言うのは、いささか不適切なのではないのかと言う葛藤もあります。
ただ、彼には素晴らしい詩の才能が有り、出版社の仕事も受け、結果的に3人の女性を愛し、愛されました。49歳で亡くなくなりましたが、決して不幸な人生ではなかったと思いますし、それが私は嬉しかったです。

この映画を観るまで、私はセックスセラピストという仕事を知りませんでした。
'海辺を走る6歳の男の子を思い浮かべて。その子がポリオにかかったからと言って、大人のあなたはその子を怒ろうと思う?'
セラピストが主人公に言ったこの素晴らしい言葉が、私は一番心に残りました。
この言葉で彼は救われ、大きな心の重しがとれ、次の一歩が踏み出せたんだと思います。最高のセラピーですね。
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