Kuuta

言の葉の庭のKuutaのレビュー・感想・評価

言の葉の庭(2013年製作の映画)
3.4
「雨の日の東京の良さ」の映像化には成功していると思うが、感情をストレートに口にするセリフ回し、話の展開にはついていけなかった。

空の匂いを連れてくる雨。ここではない何処か、憧憬の対象が空であり、雨が地上との媒介を果たす。この辺は天気の子に直結している。

新海作品は空から落ちるイメージが強いが、タランティーノばりの足へのこだわりも感じられる。地に足つけるための靴描写は、すずめの戸締まりにも繋がる。

雨が降る時だけ出会う男女。中間領域としての階段の踊り場。「世界の秘密を知っている」と年上女性を見上げる前半から、立場の入れ替えを経て女性が階段を降りていくラストへ。場面設定はいいんだけど…。
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