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ファイナル・デスティネーションのkanaco4月末までお休み中のレビュー・感想・評価

3.0
死の予兆を感じる能力をもった少年が「死ぬ運命」から追いかけられるホラー。見所は「運命」が仕掛ける死亡大喜利!「運命」VS主人公の戦いの画面外で製作者側VS視聴者側の死亡大喜利先読み対決が行える。いざ尋常に、勝負!😆怖いというより、自分が同じ目に会ったら超困るなっていうタイプの作品。(140文字)

****以下ネタバレあり&乱雑文****

学生の頃に初見した時は、あんまり面白いとは思わなかったのだが、十年ぶりくらいに鑑賞したらけっこう面白かった。敵がゴーストや悪魔や殺人鬼ではない上に、「逃げる」のではなく「出し抜けるか」という発想が特殊なホラー作品。

あらすじ:修学旅行でパリに向かう予定だった高校生のアレックスは、離陸直前に、乗っている旅客機で大事故が発生するという夢を見る。あまりの夢のリアルさに、飛行機を飛び出したアレックスは、巻き添えになった他6人の同級生・1人の教師と共に飛行場に置いていかれる。ところが、彼らが下りた飛行機は8人の目の前で大爆発。アレックスの夢は現実となったのだ。そして命が助かった8人も、1人、また1人と怪死を遂げていく。死の予兆を感じる能力が芽生えたアレックスは、その死の法則性を解き明かそうとするが…という話。

今作のキラーはずばり「運命」。死は偶然ではなく必然。死に「筋書き」が存在するという世界で、死の予兆を感じる能力をもった少年が、死ぬ運命から逃れたために「運命」から追いかけられるというホラー。「運命」はそれを捻じ曲げることは許さない。絶対殺すマンの「運命」と絶対死にたくないマンの主人公が攻防する。

見所としては、「運命」がしかける死亡大喜利。死の予兆として、様々なフラグを立てて「あ、○○で殺すのだな」ってこちら側が予測できるように見せかけるのだけど、最終的には斜め上からの攻め方をしてくる。正しくピタゴラスイッチ。そして派手。そして時にはあっさり殺したりもする。「運命」VS「キャラクター」が生き残りをかけての攻防戦をしている画面の外で、製作者側VS視聴者側の死亡大喜利先読み対決が行える。いざ尋常に、勝負!😆そして、その構造を最後までちゃんと貫いてくれるところも好印象。

ぞわぞわ怖いというより、自分が同じ目に会ったら、超困るなっていうタイプのホラー。危険度はかなり高い(だって敵は運命だもの)。なお、グロテスクが売りとまではいかないが、ちょっとゴアはあるので苦手な人は注意。

正直なところ、キャラクターたち自身の魅力は薄めに感じた。主人公さえ癖が強いというか、尖っているのですよね。なんか行動がスッキリしない。好感を持てたのはヒロインくらい。でもリアルな高校生を描いているといえばそうなのかもしれない。