このレビューはネタバレを含みます
控え目に言って傑作。
同じサークル仲間でここまでクオリティの高い脚本と演技を初監督で撮っていたらそらこのあとは異世界とかいくわな。
終盤になるにつれモキュメンタリーだと分かるけど、それにしても笠井と稲原のほんもの感はまさに日本版『ありふれた事件』のよう。
直接の暴力はもちろんのこと白石監督の目線から、小心者が暴力に加担していくことの高揚感や恐ろしさが伝わってくる。
他の部員やOBらの使い方も振りと落ちが効いてて面白い。
おそらく本当の文化祭でのゲリラ撮影が時代の空気も感じて好きな場面だな。
何が起きても決して撮影をやめない白石スピリッツは処女作から一貫していた。