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世紀の光の2秒前のレビュー・感想・評価

世紀の光(2006年製作の映画)
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前世、というのはアピチャッポン作品に通底する要素だが、この作品ほどそれが最も顕著に出た作品だろう。なんせ映画自体が途中で生まれ変わってしまうのだから。
豊かな緑に囲まれ、登場人物たちが伏し目がちにはにかみながら恋にうつつを抜かし、歯科医が唐突に歌い出したりする多幸感あふれる前半と、無表情な白壁に囲まれ、四肢を欠損した人々がさまよい、登場人物たちが不意に目を虚にする後半のギャップがやばい。特にじっとこっち(カメラ)を凝視してくる婆さんが怖い。
最後に流れる曲がクソダサくて最高。
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