このレビューはネタバレを含みます
「私のことを理解してよ」
「私のところまで降りてきてよ」
お互いのことをこの世界の誰よりも愛していたけど、
乗り越えられなかった二人の物語。
-彼のマニキュアが怖いってわけ?
とんだ臆病者ね
私の目を見なさい
あんたに話してるの
彼氏にカツラを買ったことある?
どこかで殴られてるんじゃないかって
外出の度におびえたことは?
あんたに分かりっこない
フレッドの喫茶店でのブチギレシーン。
ローランス視点で見るとスカッとしたけど、
フレッド視点で見るとなんかもう
限界だったんだろうなって感じた。
その後の別れのシーンが
作中一番好きだった。
ローランスの口から蝶が飛んでいくところ。
ローランスとは反対方向を向いて、
フレッドが一筋の涙を流すところ。
作中で二人は、3回別れる。
どうしてもお互いが一番好きで、
でもどうしたら一緒にいられるかわからなかった。
距離を置いたら、時間をおいたら、
仕事がうまくいったら、夫と別れたら…。
でも結果は変わらなかった。
フレッドがローランスに唯一求めること(男であること)は、ローランスには他の何を捨てても受け入れられないことだった。
Laurence Anyways.
わたしはローランス。
自分らしくあり続けることを貫いたお話。