してちゃん

わたしはロランスのしてちゃんのレビュー・感想・評価

わたしはロランス(2012年製作の映画)
4.5
素晴らしかった。
映像も美術も音楽も演技も構成も
すべてが作り手の繊細さと自信を見事に示していました。

こちらがしっかり向き合うほどに、あらゆるシーンが期待以上のものを返してくれて「映画見てる甲斐があるなあ」と喜ばせてくれます。

ロランスの変化は目に嬉しく、展開に期待させ、そして想像通りの周りの無理解によるクソみたいな出来事が、話としてシンプルに、強く、楽しいです。

全編に独創的な新しい表現が満ち満ちていて、クリエイターの真の義務は、色彩を自分の内部の必要性や、単に個人の気まぐれに従って使うことに他ならない、というモノづくりの肝心を思い出させてくれます。
抽象性や象徴性が、心や状況を一番正確に表す究極の具象として正しく機能してるとても良い例だと思いました。

そしてスザンヌ・クレマンの演技が素晴らしかったです!快演。ほんまモンの役者ってすごい。 ラストシーン良かった。。

ロランスが買って帰った鳥の乗った照明、めちゃめちゃかわいかった。