大袈裟ではなく、POVホラー史上最高傑作。
映画を作る姿勢としてほんとに完璧。POVという要素を最大限に活かして、チャレンジングな演出、展開を完璧にやってのけた！
序盤の部屋の演出からやばすぎて声出ちゃった。空間と時間が捻じ曲がるというトンデモ展開の前菜として、そもそも一つのシーンとして素晴らしい。
大風呂敷開きの怒涛の展開や演出に目が向きがちだが、脚本がシステマチックでスマート！序盤はキャラと伏線を散りばめつつ、ワンカット風演出の面白さが停滞しそうな場面にそれを活かしたストーリーテリングを行い、キャラや物語の深掘りに繋げる。いゃ〜素晴らしい。車の中での移動のシーンでは、ただ家と舞台となった投稿映像の学校を往復しているだけなのだが、そこで投稿者の尋問が行われる。行きでは口は閉ざされ、工藤の怒鳴りと市川の工藤化で繋げる。自殺を目撃した帰りでは口を開く。このようなシンプルだが綺麗な物語の繋がりが気持ちいい。やはりコワすぎシリーズは根底の出来の良さが荒唐無稽をささえている。
映画を見始めた時の純粋なワクワクがむくむくと湧き上がってくるとともに、技術的な面白さも堪能できる一品。こういう映画を撮りたいなーって思うのよ。
