ぽち

人間椅子のぽちのレビュー・感想・評価

人間椅子(1997年製作の映画)
1.5
元が短編小説のため、多くの要素をつけ足して一本の映画としているが、江戸川乱歩の創作物をいじくりまわし、ダメにしてしまった見本のような作品でイマイチ。

ならば映画の特権である「エロ・グロ」部分を堪能させてくれればいいのだが、これも全く期待外れで、ヒロイン清水の乳見せシーンさえ無いときている。

脚本の練り方や見せ方が中途半端。
夫婦のゆがんだ愛情を持ってきても、夫の行動動機がいい加減で納得できないし、小説の「作り話でした」って落ちより強力にしようと、一人二役的に浮気相手を描いても、描き方が下手でご都合主義にしか見えない。

一番の手抜きが、出てくる「椅子」がまったく人が入れそうではないこと。
せめてそれ用に作るとか、出入りのシステムとかそのぐらいは見せないと納得できない。

乱歩自身が追い詰められて苦し紛れに書いた短編ではあるが、それにしても大作家の有名小説を変えるのならそれなりの覚悟と努力が必要だろう。

「あ~あ、やっちまったか・・・・」という気持ちで、笑いながら観るとそれなりの作品。笑



余談。
まぁ、元の設定自体が無理があるってのも事実で、だいたい「レザー一枚を通して、女性のぬくもりを感じる」って、無理でしょ。

座れば分かるよ。笑

あ、超おデブだとうまくいくかな?笑
ぽち

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