mikoyan358

危険なプロットのmikoyan358のレビュー・感想・評価

危険なプロット(2012年製作の映画)
3.5
文才溢れる生徒の指導に乗り出した教師が、やがて手玉に取られていく..,毎度感情の描き方が生々しすぎるフランソワ・オゾン作品の中でもことさら気色悪さ(褒め言葉)全開の一本。友人の一家に入り込んでいく妖しい魅力を持った美青年、より面白くするために本物の家族すら振り回してしまう現実と虚構の境目がおぼろげな劇中小説、主従関係の完全な逆転という背徳と倒錯の感覚を緊張感を維持させながら紬ぎ、芸は身を助けるではなく芸で身を滅ぼしていくさまを冷徹かつ滑稽に描いている。もう後味いいんだか悪いんだかよくわからない(笑)。
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