このレビューはネタバレを含みます
「夢は叶う」と言う人が人気者になれる、という言説を知っていますか?
その逆のことをやっているこの作品に敬意を払います。
馬渕さんが天童ヨシミとくっついて終わらないという”選択”は、自意識の繕いを生半可に癒やすことなく終わる。
そこが良かった。
「夢って一体いつ諦めればいいの?」という絶叫。
「どうか私の人生が、シナリオ通りにいきますように。」
そう言う馬渕さんが簡単に救われないところに、今の日本の映画業界(安易な安売りの感動)に対する痛烈なアンチテーゼを感じる。
吉田恵輔監督の映画に対する”本気”。
素晴らしい。
吉田恵輔監督は今のところ、これが自分のベスト。
これ級にもっとエグって欲しい!