モラトリアムを抜け出せない、全てが中途半端な女性の物語であり、レナ・ダナムの生き血で描いた物語でもある。
邦画でモラトリアムといえば、「もらとりあむタマ子」が思い浮かぶ。主演のタマ子を演じるのは前田敦子。モラトリアムの最中にいるタマ子の、ぶすっとしたかわいらしさを感じる作品が「もらとりあむタマ子」だとすれば、「タイニー・ファニチャー」は、オーラのぶすぶすぶすっとした、生身のどうしようもない人間らしさを感じる作品だ。
主演のオーラを演じるのはレナ・ダナム。主演でありながら、監督・脚本も務めている。こんな表現ができてしまう、レナ・ダナムが恐ろしくて仕方がないのは私だけでしょうか?いや、レナ・ダナムに対してだけではない。私はこの映画が恐ろしくて恐ろしくて仕方がないんだ。怖すぎる。なんてもんつくってくれちゃってんだ(褒めています)。
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