タイニー・ファニチャーの作品情報・感想・評価

タイニー・ファニチャー2010年製作の映画)

Tiny Furniture

上映日:2018年08月11日

製作国:

上映時間:99分

あらすじ

オーラは大学卒業後、彼氏と別れて実家に帰っている。進路の決まっていない彼女は、家に居場所がない。そんなとき、ネットにアップしている自作動画でちょっとした有名人であるジェドと出会うが、彼はオーラに気がない。また、アルバイト先でキースという男とも出会うが、彼にはデートをすっぽかされる。だらしない異性との交遊のせいで、母親とも喧嘩してしまったオーラの進む道とは……。

「タイニー・ファニチャー」に投稿された感想・評価

pen

penの感想・評価

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このレビューはネタバレを含みます

大学卒業後の進路が不透明な女性の姿を赤裸々に辛辣に愉快に描いた、
青春"後"の若者の映画。
脚本・監督・主演を務めたレナ・ダナム、
若い人達の刺々しさや真っ直ぐさを近視眼的に撮りながら客観的に描く手腕、確かに凄い。

部屋の中がほぼFIXで撮影されているんだけど、そこに住んだり常駐してる人を本棚や服で取り囲んでその人のキャラクターを演出してるの、冒頭から驚いた。でも主人公を取り囲むモノは無くて、実家でさえ居場所が無いことが見えてくる。それが身に沁みる。
何も成し遂げられずに
焦るハタチそこそこの
娘に「生き急ぐな」と
優しく語りかけてくれる
母の娘との距離感が良かった!

ムダに芸術好きを気取ったり
ぶっちゃけ
出てくる人がほぼほぼ
側から見ても明らかに
ダメ〜な人たちなんだけど

生き急ぐあまり
気付かないオーラ

ここに、芸術家として
活躍する母親が優しく放つ
ささやかな金言が
砂みたいに乾いた心に
スーッと沁み入る瞬間が
なんとも愛おしい作品でした!
83

83の感想・評価

1.0
特に何も変わらずラストを迎えたから個人的にはあんまり好きではなかった。

観ててちょっとイライラしてしまうくらい、やけでわがまま。でも確かにそんな感じだったかもなあと思いつつ、もう少ししっかりしてたかな。

若い子がんばれ。わたしもかんばれ。
何で観たんだろう...。
全体的にパッとせず、共感も生まれず(主人公の体型を除き)、印象に残るシーンもなかった。
Ayax

Ayaxの感想・評価

3.6
グレタ・ガーウィグ好きな人はレナ・ダナムも観とけみたいな風潮があり、渋谷で上映始まったので鑑賞。
結論から言うと別に面白くはない。こういう何もかもが何でもない人生のモラトリアムみたいな期間のことを描いた映画って最終的には成長することが多いんだけど(邦画だと「もらとりあむタマ子」とか「百円の恋」とか)、この主人公はほとんど成長せず終わる。でも偉大なママが自分と同じくらいの時にやはり何者でもなかったと気付けたかな?
これレナ・ダナムの半自伝的な話とかいって、こんなめちゃくちゃだったのに成功したのね。かっこいいじゃん。
nikkie

nikkieの感想・評価

3.2

このレビューはネタバレを含みます

あ、これ気になると思って劇場調べたら徒歩圏内。girlsは未だにレンタル始まらないからレナ・ダナムの演技は初めて観た。
私はオーラほどモテなくはないけどほぼ共感描写ばっかり…ジェドカッコ良くないから別に抱かれなくてもいいじゃんと思ったり、バイト仲間の鎮痛剤欲しがってるイケメンの別れたら1ミリも相手の事思い出さなさそうな感じ懐かしい。
20代はこれでいいのよ。
matsubo

matsuboの感想・評価

3.5
なんか、南Q太のマンガを読んでいた頃の自分のことを思い出した。

笑いどころも結構あって痛々しくなりすぎずよかった。

字幕翻訳: 上條葉月
mOjako

mOjakoの感想・評価

4.7

このレビューはネタバレを含みます


2010年の作品ですが紛れもなく現代の映画だなと。レナ・ダナム、色んな意味で凄い才能です。

レナ・ダナム本人が演じる主人公オーラが大学を卒業したけど彼氏に振られ、実家に戻って来るところから映画は始まります。基本は芸術家として成功している母親のもとで不自由なくモラトリアムを消化するだけの2時間とも言えます。

自身で脚本を書き演出もしていますが、彼女が自分でオーラを演じその話し方や体型など全て含めて全身で表現している事が素晴らしい。つまり、彼女は多くの人と同じく基本雑でだらしが無いという事。彼女が床に寝転がってるショットが非常に多い映画なんですけど、それ以外にも何故か下着姿で歩き回ってたり、死んだハムスターを冷蔵庫に保管してたり。いわゆる”女子”として漂白されていないので、リアルな生活感込みで”人間”として描かれていて非常に好感を持ちました。ここまで明け透けでダメダメで、だからこそ人間臭い女性の姿は他の映画にはないんじゃないかなと。あえて言えばやはりグレタ・ガーウィグなんでしょうね。

ただし、そういった何気ないダラダラした日常の光景が示唆するものも多くて、例えばオーラがごろ寝してる横では既に未来に向かって走り出してる妹が文字通りランニングマシーンで走っていたり、ハムスターの死を認めずあたかもそれを引き延ばそうとするのはモラトリアムに浸る彼女の願望でもあるかもしれない。一回観ただけじゃ全ては味わえなかったと思うので、何度も観て色々発見したいですね。

問題は生活だけじゃなく、コミュニケーションでも同じような雑さで彼女は人と接している事。雑な感じで実家に戻ってきて、雑な感じでよく知らない男を家に泊めて、雑な感じでせっかく貰った仕事も辞めて、雑な感じで一緒に住むという割と重要な約束を破り、雑な感じで路上でヤってしまう。レナ・ダナムの顔にまだ幼さが残る様に劇中のオーラはまだ半分子供だからそれ雑さも当然なんだけど、いつかは誰もが大人になってTiny furnitureに囲まれる生活からも脱却しなきゃいけない訳です。彼女は人を傷つけて自分も傷ついたけど、映画の最後には痛みを抱えながら確かに一歩大人になったんじゃないでしょうか。母の為に目覚まし時計を遠ざけてあげる事でそれを示しますが、その時計の音は同時に止められない時間=モラトリアムからの成長をも示していて非常に巧いです。

またマストで観なきゃいけない映画作家が増えて嬉しい限りですが、まだまだ日本での注目度は低いと思うので劇場でやってくれるのはありがたいですね。
十代ならまだしも大学卒業してこの体たらくはどうなんだろう、、それが許されるのがアメリカン・ティーンズ・ムービーなのか、、、いやでも、十代じゃないし、、、

「レディ・バード」「スウィート17モンスター」とならんで、わたし的三大わがまま女子ムービー。
atsuki

atsukiの感想・評価

5.0
あの自慰に耽った後の喪失感が大嫌い。「何やってんだろう…」って。けれど一眠りすれば、またもや始めようとするからどうしようもない。それこそがオーラにとってのモラトリアムの享楽だった。つまり、卒業も、就職も、デートも、同棲も、セックスもしたけど、彼女にオーガズムは訪れない。何故なら"大人にならないこと"こそが、最も求めていたことに違いないのだから!"世界"を見ようとはしない。「Tiny Furniture」で創った"セカイ"に寝転がっていたいのだ。そんなユートピアで母胎内への回帰を目指すが、時計は止まらない。ハムスターの死体を冷凍することで可逆性を持たせる。もちろん上手くはいかない。それはオーラが"世界"を見なければいけなくなるからだ。しかし、見えたのは彼らの"セカイ"でしかなかった。青ざめる画面に鳴り響く『When You Come Home』は誰からの言葉か。それはレナ・ダナム自身と私たちだろう。 そちらの"セカイ"で満足しきったら、こちらの"世界"へ帰っておいで。こちらの"世界"では頑張っておくから、そちらの"セカイ"をたまには覗かしてもらうよ、スクリーンを通して!
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