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ハンナ・アーレントのJINのレビュー・感想・評価

ハンナ・アーレント(2012年製作の映画)
3.9
大学の授業で鑑賞。上質な作品でした🌹
女性政治思想家ハンナ・アレント。アイヒマン裁判の傍聴記事を書くことを依頼される。

アイヒマンを見て「悪の凡庸」と捉える見解も、尊重されるべきだった。平凡な人間でも、思考を放棄することで極悪になりうる危険性を訴えている。
しかし、ユダヤ人にとっては、アイデンティティや尊厳に関わる問題であり、感情的な反応は仕方がないところがある。
注目すべきは、冷酷だと罵られながらも、何故アレントは強くいられたのかということ。アレントは、自身もナチスから逃れた当事者であり、ユダヤ人としてのアイデンティティがある。それは負担であると同時に、批判を顧みずに主張することを辞めなかった理由なのだと思う。
私は、アレントが講義で熱く強く語る姿に目が離せなかった。とてもかっこいい女性でした。
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