ブタブタ

アメイジング・スパイダーマン2のブタブタのレビュー・感想・評価

3.5
エレクトロが倒された所で映画2本も使った長い長いプロローグがやーっと終わりグリーンゴブリンが登場したあそこからが本編。
頭に食い込んだパーツ、ZQNみたいに血管が浮き出た顔、鎧の様な特殊ボディアーマーに飛行メカ、ピーター=スパイダーマンへの(逆)恨み妬み嫉みと薬物で狂気のヴィランと化したハリー・オズボーンが現れた瞬間これが見たかった、やっと『アメジング・スパイダーマン』が始まったと思いました。

『クロニクル』でもデイン・デハーンは力を持ってしまったが為に破滅して行く青年を演じていましたが、デイン・デハーンの美貌と時折見せる少年の様なナイーブな表情、芯の強さを感じさせるクールな冷たい程の強い光を放つ瞳とそれゆえにポッキリと折れてしまいそうな繊細さ、若くして亡くなったリバー・フェニックスを思い出します。

薬物と機械で肉体を、ピーターへの愛憎に精神を蝕まれ狂気のヴィランと化した姿は醜くおぞましいのと同時に痛々しくて悲しくもあり、更には最新兵器である特殊ボディアーマーを纏い飛行マシーンに乗るその姿は「邪悪な天使」とも言うべき美しさをたたえスパイダーマンの宿敵として相応しいスーパーヴィラン・グリーンゴブリンの満を持した登場だっただけに続編を見る事が叶わないのが残念です。

本編中次回予告(変な表現)も最高でした。
謎の男(もしかしてピーターの父親?)がレイブン・クロフト(オズコープ社の秘密研究所)にハリーを訪ねる→オズコープ社へ、後ろのカプセルの中に「Drオクトパスの触手」「ヴァルチャーの羽根」「ライノの鎧」が並んでいる。
そしてエピローグ、ライノとの対決でつづく。

正直言って初めからシリーズ化と言う事で出し惜しみし過ぎと言うか、なんだかんだ言われても3本は絶対作るんだからと制作側は胡座をかいていたんではないでしょうか?
トカゲと電気男では新シリーズの始まりとして悪役のインパクトが弱すぎるし少なくともこの2の内容を1作目でやるべきだったと思います。

エンディングの映像でヴィランの一部がCG映像で映るのですが詳しく検証しているサイトがあって其れによると
○Dr.オクトパスの触手
○ヴァルチャーの羽根
○ライノの角
○グリーンゴブリンのグライダー
○クレイブンの矢じり
○ミステリオの目のマーク
○カメレオンのマスク
ライノが3前半で倒されると考えると、これらはスピンオフ『シニスターシックス』のメンバーでもあると考えられます。
デイン・デハーン演じるハリー=グリーンゴブリンは当然『シニスターシックス』でも中心的役割を果たすと思われたので全て中止になってしまったのは甚だ残念です。
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