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ブランカニエベスのharuのネタバレレビュー・内容・結末

ブランカニエベス(2013年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

白雪姫をアレンジしたモノクロサイレント映画。

衣装がかわいい!そして出演者が全員とんでもない美人という素晴らしい作品。とにかく目の保養になります(о´∀`о)
ストーリーはなかなか突っ込みどころ満載だけど、ファンタジーだからおっけーwww

カルメンシータは有名な闘牛士(+金持ち)のパパと超絶美人なママをもつスーパーセレブ。しかし彼女が生まれた日にママが死亡、パパショック&闘牛で全身麻痺に。さらに金持ちになりたいナースのエンカルナ(これまたちょー美人)が力技でパパと再婚→カルメンシータはおばあちゃんと暮らします。ところがばあちゃん死亡→パパに引き取られることに。しかしパパはエンカルナによって屋敷の一室に閉じ込められており、カルメンシータも継母からシンデレラのごとく虐められます。継母は日々愛人とSMプレイに興ずるガチなサディストなので、カルメンシータに対するイビリもレベルが高い。彼女の大事なペットの鶏を食べさせられるくだりはなかなかハードでした。
とはいえ継母の目を盗んで無事にパパと再会→闘牛を習うんですが、パパが継母に殺されてから、物語は急速に白雪姫っぽくなります。継母の愛人に殺されかけるカルメンシータ。彼女は王子さまならぬ小人①のキス(人工呼吸)で息を吹き返します。あれ?ここでその技使っちゃう?(まだ中盤)
記憶を喪失したカルメンシータは、七人の小人ならぬ六人の小人(職業:闘牛士)と共に旅に出ます。やがて彼女はパパ直伝の闘牛にママのフラメンコを合わせたハイレベルな闘牛士となり、雑誌に特集されるほど人気を得る。ところが有名になっちゃったおかげで継母に存在がバレ、また命を狙われることに。
闘牛場でパパのお友だちに再会→カルメンシータは記憶を取り戻します。パパの教えを思い出しながら、素晴らしい闘牛を披露しましたが、ここで唐突に客席にいた継母が毒リンゴを食わせるという、かなり強引な展開。記憶を取り戻しているはずのカルメンシータがなぜ継母からのリンゴを食べたのかが謎ですが(もしやあの全然隠れてないベールで継母の顔が見えてない設定か!?)とりあえずカルメンシータ、あっけなく死にます。そしてその後は死体が見せ物小屋で毎日披露され続けるというなんともダークなオチで終了です。

文章にすると何それwって感じだけど、これは白雪姫になれなかった女の子の話なのかなぁと。とりあえず白雪姫で最重要人物と言える、王子さまが出てこないんです!代わりに小人①が彼女を一途に思い続けるわけなんですが。そもそもその小人も一人足りない。つまりいろいろ欠けちゃってる白雪姫。ラストに小人①がカルメンシータ(死体。けどもちろん腐ってない)にキスをするんだけど、彼女は目を覚ましません。けど一粒の涙をこぼす。これは目が覚める前兆なのか?それとも死んでも見せ物にされ続けることへの悲しみ?
見た直後はてっきり目を覚まして終わりかと思ってたんで、いつか目を覚ます系のハッピーエンドかと思ったんですが、全体を思い返すと、カルメンシータってちょっとおバカなんですよね。そもそもラストで見せ物小屋にいるのも、彼女が生前「一生働きます」という契約書にサインしたから。というか字が読めないからしょうがないんだけど。パパを救おうとかもないし、継母からも一方的にやられっぱなし。白雪姫になるには本人にもちょっと足りないものがあってのあのラスト?って感じで、それを嘆いての涙だったら…ブラックすぎかw

とりあえず見所は映像と音楽!サイレント無理!って思ってたけど、すごい見やすかった。名作!
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