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悪の法則のtagomagoのレビュー・感想・評価

悪の法則(2013年製作の映画)
4.8
公開当時、賛否両論で自分が映画館で見たときに周りの人が「えっ⁉︎これで終わり⁇つまんな。」という声が聞こえてきて落ちこんでしまったことを憶えている。確かに問題が解決するわけでもないし、会話シーンが多くて退屈かもしれない。それは分かる。豪華キャストなのに映画の後半はほとんどが情けない姿を晒す。気持ちが晴れない。
自分がこの映画に惚れてしまったのはこの世界に一度踏み入れたら最後、あとは不条理とも思える世界を受け入れなければいけないというテーマに心底恐怖を感じたから。
主人公は引き返すチャンスはあったもののことごとく警告を無視し取り返しのつかない悲劇を招く。真の絶望に気づいたときにはもう泣き叫ぶことしかできない姿にホラー映画よりホラーだと思いました。常識の通用のしない世界もある。こういう世界の人たちとは近寄らないのが吉!

主人公の行く末を示唆する意味ありげな機知に富んだ会話や首を落とす機械ボリートが使用される場面の残酷さ、じわじわ締め付けられる恐怖に今回もやられました。
やっぱり好きだ。
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