情熱足りてないなー、と感じたら観る。何回でも。すると活力が注入されて「明日もがんばるか…」って気持ちにさせてくれる、笑いと感動が詰まった一品。一気にベン・スティーラーが好きになりました。
平凡な生活を送るウォルター・ミティ（ベン・スティーラー）が勤める会社で大規模なリストラが開始され、明日は我が身の社員たちは戦々恐々とした様子。
そんな中ウォルターは、会社にとって“大事なもの”が紛失していることに気付き、限られた手掛かりを元に世界中を巡って、探し物の旅を繰り広げる様子が描かれます。意外に壮大！
その会社というのが世界的な雑誌「LIFE」の出版社という設定。実在する雑誌の廃刊を背景にしたフィクションというのが面白いです。……というかOKしちゃうタイム社の懐の深さを感じました。フォトジャーナリズムの先駆け「LIFE」は報道写真で戦争や事件などを全世界に発信してきた雑誌。『タイムズスクエアの前で接吻する男女』と題した一枚はおそらく誰しもが一度は目にしたことあると思います。
ウォルターが探し出そうと躍起になる“大事なもの”というのが廃刊を迎えたLIFE誌の最終号と深い関わりがあるもの。これがストーリーに奥行きを与えている…。
この大騒動の発端となった伝説の写真家（ショーン・ペン）を探し出すためにグリーンランド、アイスランド、ヒマラヤなどを巡るのです。このショーン・ペンがチョイ役なのに存在感がバンバン。
奇想天外な旅にワクワクさせてくれ、程よく笑いが散りばめられて、最後のニクイニクイ演出に胸が熱くなり、活力が注入されて「明日もがんばるか……」ってなる。なりました。
