ダンクシー

渇き。のダンクシーのレビュー・感想・評価

渇き。(2013年製作の映画)
3.8
「怖いよ加奈子って。相手が一番言って欲しい事言って、惹き付けて、そして、滅茶苦茶にするの」

映像うるせーーっ!! そして登場人物全員頭おかしい。
オープニングのダサさがとても好き。でもかなり悪趣味な作品だと思う。ストーリーは結構胸糞悪い。それを編集と音楽の明るさや斬新さ、ポップさで緩和しようとしている。が、それが余計狂気を孕んでしまっている。最後まで、ノンストップクレイジー作品だ!!

最初から時系列がごっちゃになってるのと説明が省かれまくってるから複雑ではありますが、疑問や違和感を与えないほどのスピード感で俺たちの頭をも狂わせてくる。愛と憎しみ、現実と妄想。このように言葉や描写の節々に二面性があり、何事にも真逆のものが含まれているという事をテーマに描いているように感じた。いわゆる矛盾。人が堕ちていくことの快感はキャッチコピー通り、まさに劇薬。何もかもが滅茶苦茶になってぶっ壊れていく事の恐ろしさと気持ちよさ、この二面性を感じる構造なのもとんでもない。。

「そうだお前の息子はクズだ。そりゃなぁ、親のオメェがクズだからだ!」

娘の加奈子が行方不明になって捜す過程で、離婚した妻や加奈子の友人たち、教師や医者や元同僚の刑事などへの聞き込みで明らかになっていく加奈子の本当の正体。そしてその過程で明らかになっていく父親の役所広司のクズっぷり。過激なバイオレンス描写はもちろんの事、薬物、いじめ、セックス(ホモ、ロリ)など最悪な描写がこれでもかと言うほどある。詰め込めるだけ詰め込んでみた、って感じがする。

にしても、車で轢きまくるの最高だなおい!グラセフじゃねぇんだから笑
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