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ラストエンペラーのsheのレビュー・感想・評価

ラストエンペラー(1987年製作の映画)
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一瞬で過ぎた三時間弱…。
始まりから装飾が豪華すぎて、圧巻。

『さらば、わが愛 覇王別姫』を観た時もだけれど、中国の近代化へ向かう流れに揉まれる人々の人生を描いているものは感情への訴えが本当に激しく突き刺さる、、、歴史を知らないで生きてられる自分が本当に毎度恐ろしくなる。当たり前だけど、どんな状況でもその時代には生きていた人達がいたという事実は、後世に生きる人間は知るべきですね。。

そして時代もだけれど、清朝最後の皇帝である溥儀という人物の立場から成り立つこの物語は、、、桁外れに波瀾万丈な人生で胸が痛い。

ぷくぷくのほっぺをした三歳の姿から足元がおぼつかなくなり年老いる迄…こんなの、こんなの、、最後の姿は嗚咽するに決まってるよ。。。
ジョン・ローンの瞳が美しかったな。。

フィクションの部分もあるとしても、歴史の中にどれだけ人間の人生が葬られてきたかと思うと、残された建物も土地も子孫も全部全部誰かの生きた、葬られた人生と繋がってるんだなーと思い巡らせ感情がトリップしました。

そして、坂本龍一さんの音楽が終始流れているのはやはり堪らない…
流れるだけで、人間のあれこれ複雑で混沌としててもどこか美しくも感じる壮大なドラマを煙立たせてくれるのは格別ですね。

この作品はスクリーンでいつか観れたらいいなぁ。
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