こないだ『暗殺の森』観て面白かったので晩メシ食いながらこれ観る。1987年のベルナルド・ベルトルッチ監督作品。
西太后死去→清朝皇帝即位→中華人民共和国での戦犯収容→満州国皇帝即位→ソビエト連邦抑留→文革という愛新覚羅溥儀の怒涛の人生を、ベルトリッチの映像美で3.5時間にわたって描く歴史巨編。とはいえ史実と比べるとかなり脚色されている。中国政府の協力により紫禁城など故宮全体で撮影された。
本作は収容時に溥儀が書いた自伝『我が半生』に基づいており、近代史の重要人物であり中国皇帝という人物の具体的な生活を知れる貴重な歴史資料。この映画がどれほどその映像表現に成功しているかはわからないが、劇映画としては大いに楽しめる。溥儀の好物は日清チキンラーメンだったそうな。
坂本龍一による印象的なテーマ曲は一度聴くと忘れられない。同氏は本作に『戦場のメリークリスマス』以来となる俳優出演をしており、甘粕事件で知られる陸軍憲兵の甘粕正彦を演じている。けっこうスクリーン映えする。喋らなければ。
それにしても、象徴として生きるって、なんて大変で不自由なんやろか。メガネも好きにかけられないとは。生き方が選べるって、それだけで幸せなことなんだなー。
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