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ラストエンペラーのazsのネタバレレビュー・内容・結末

ラストエンペラー(1987年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

其方は紳士か
紳士になりたいと努力しております


日本には昭和天皇がジョージ5世に「立憲君主とは何か」を教わり、次の世代では昭和天皇からエリザベス2世へ、エリザベス2世から平成天皇へと受け継がれた幸運がありますが、中国にはそれがなかったのよな…って思うと大国に翻弄されたアジアの一国として同情してしまう…。(満州あたりの史実等の描写については少し疑問が残るものがありますが…)日本だって、中国から沢山のことを学ばせてもらったのだから。溥儀も時代に翻弄された1人だっんだよな〜。と、思わずにいられないラストシーンは切なくて見事。太和殿に入っていくシーンは太和殿の豪華絢爛さと相反しており、切なさ満載です。世界史的に見て日本はタイミング良く大きな波がその時々起こってる面白い国ですよね。

これをイタリア人が撮ってるんだからなんとも面白い〜。過去と現在を行ったり来たりする構造も、門を開けろ!を二重構造で使う所も、ダブルミーニングが良く出来てるなあ〜と脚本書いた人に拍手です。ただ、イタリア人が作った中国映画のお陰で中国人が中国で英語喋るので頭の中グチャグチャになる。面白いからいいけど。画面の色彩も豊かで、お見事です。「紅」の赤や、皇帝しか着用してはならない「黄色」、どれをとっても美しく画面の中に収まっています。
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