ほのぼの暖かいアットホームな映画ではなく、母親が病気になり余命をせまられ、そんな中男ばかりの家族の問題がどんどんとあらわになり、八方ふさがりな中再生と成長をしていく、といったストーリー。
主人公は妻夫木聡演じるお兄ちゃんなんだけど、私はすごく池松壮亮演じる弟が好きでたまらない。
留年してお母さんにお金をせびってのらりくらりと生活をしているようなやつで、お母さんが入院して大変なときも全然深刻に考えていないような振る舞いでお兄ちゃんやお父さんは釈然としない、そんなやつなんだけど、
一番家族のことを引いた目線で見れていたのはそんな弟で、暗くなるようなシーンでも弟の変わらない態度で少し救われている。
そしてちゃんとお母さんのことも考えて治療してくれる病院を探し回って見つけてきて、手術の後に一番感情をあらわにしたのも弟で、凄くいい俳優さんですね。好きです。
我が家は女ばかりの姉妹で、頼りになるようなお兄ちゃんはいないから少し家族の形は違うんだけど、もし同じようにお母さんが余命宣告されたらと思うと胸が苦しい。
そのとき私は何ができるだろう。
家族について考えさせられるいい映画でした。
キャンスティングもよかったな。
これで弟の役に三浦春馬系統の人当てられてたらこんな仕上がりにはならなかっただろうな。
