ねこのみかた

再会の街でのねこのみかたのネタバレレビュー・内容・結末

再会の街で(2007年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

う~ん…ちょっと微妙。

これは911で家族を亡くしたチャーリーの再生の物語というより、チャーリーとの関係を通したアランの再生の物語なのかなぁ…。

チャーリーが亡くなった妻の両親に気持ちを伝えるシーンはすごく泣けたけど、そもそもチャーリーの生き方自体にあまり共感が持てなかった。

一度に最愛の妻と娘たちを、それもテロで亡くすなんて想像を絶する悲劇だし、精神的ダメージは計り知れないだろうとは思うけど、だからといって何年も引きこもりのような生活を続けるのは逃げてるようにしか見えなかったし、あのおかしな言動がどこまで本当なのか演技なのかもわからなかった。

ひどくうちのめされてるのかと思いきや、美人のイカれた女患者に興味を持ったり、女性カウンセラーのオッパイが大きいからどうのこうのって言ったり…そういう方面は興味あんの?とか、意味わからなくて混乱したわ。

結果、美人患者とチャーリーがくっつく?みたいな安易な納めかたになってて、なんだかなーって感じ。

そういうところ簡単に処理できちゃうんだなと思うと、今まですごく落ち込んで引きこもってたのも甘えだったんじゃないの?と思えてくる。

妻の両親も、家族なんだから仲良く傷を舐め合いましょ的なスタンスで気持ち悪い。

そもそもアランにしたって、なんであそこまでチャーリーに入れ込んでんのかよくわからない。
自分も生きにくさを感じてたから?
過剰な同情?
過剰な友情?

けっきょくキャラクターに共感したり感情移入したりできないと、どんなにいいテーマでも、どんなにいい内容でも、心に響くところまではいかない。