こうみ大夫

her/世界でひとつの彼女のこうみ大夫のネタバレレビュー・内容・結末

her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

決してOSと人間の愛を、OSだからという点に拘らず描いたところが良い。常に存在するのは二者間の“愛”の問題であり、OSだろうと人間だろうとそれは変わらない。サマンサと別れるきっかけは
彼女が付き合っている数が異常ということではなく、彼女が彼以外にも多くの男性を愛していた、という事実だ。結局は二者間の愛が問題になっている。
同性愛の問題とも少し似ている気がした。たとえ子孫を残す、動物的な理由が失われていてもそこに愛は生じうる。まただからといって無理にオーソドックスな恋愛の形へと持ち込もうとしても、それはやはり違う。同性愛にとっては体をいじること、この映画で言えば第三者として肉体のある女性を介入させることがそうだろう。形態は異なっていても愛は変わらず愛なのだろう。
オーソドックスと異なるものを排除しようとする固定観念が愛を妨げる。脇にアナルがあっていいのだ。愛があればそこに挿入したって別にいいのだ。
こうみ大夫

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