めっちゃ低予算でできてそうな映画だけど、脚本が素晴らしく、深イイ映画だった。『愛』に「独占」は伴うのか…。
キューブリックの『2001年宇宙の旅』で、コンピュータ「ハル」が感情をもつ瞬間が描かれているが、自分的にはその続編としてとらえて鑑賞した。
かつて、高校の物理の講師が、「いつか機械は生物になる。なぜなら、どちらももとは原子だから」と、今思えば随分乱暴な理論だったような気もするが、未だに一定の説得力はあるよな。笑
AIが機械的な反応として人間の会話に参加することはできるとして、それに勝手に人間の方で思い入れていくことで、一方通行の擬似的な愛の形が成立することはあるだろう。OSとしてのAIが超高度になり、感情が生まれるとなると、話はまた別次元に飛躍する。この映画はその仮説を延長した先にある愛の形が描かれている。
OSが肉体を持てないことに悩み、解決方法を見出していく姿がオモシロい。
OSのサマンサを外に連れ出し、デートをするさまはオモシロい。ラブドールを連れ出す『ラースとその彼女』(ライアン・ゴズリング主演)を思い出した。
もし自分が万が一、OSに恋する時がくるとしたら、アップデートは手動にして、ある時点からバージョンアップはしないようにするだろう。(^^)