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her/世界でひとつの彼女のYUIのレビュー・感想・評価

her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)
3.4
「愛に理由なんていらない。自分の感覚を信じればいい。」


人工知能型OSと人間の愛を描いた物語。

この物語で描かれているのは、人工知能が日常にあるのは当たり前の世界。
スケジュール管理、仕事のアドバイス、ゲームの攻略法、人生相談など...まるで電話越しに誰かと話しているぐらい自然にOSとコミュニケーションができるんです。

そんな中、「サマンサ」という女性OSと恋に落ちる主人公。

"人間と人工知能が付き合う、というのはあまりおかしいことではない"と描かれていたのも深い。
主人公と同僚の会話で
「人工知能と付き合ってる」
「ふーん、今度ダブルデートしようよ」
と普通に受け入れられる社会。(主人公の元妻のように、受け入れない人ももちろんいますが💦)
"将来、実際にこんな世界になるのかな〜?"とつい考えてしまいます。

しかし苦労も多々...
主人公が胸ポケットにカメラ入れることでサマンサは主人公の顔や景色を見ることができるものの、サマンサは形を持っていないため主人公に姿を見せることができない。

劇中何度もサマンサが「人間になりたい」と願っていたのも胸に刺さりました。人工知能でも感情があるんだ...と驚き。

この作品でサマンサの声優を務めたのはスカーレット・ヨハンソン。
スカヨハのハスキーな声だからこそ、より魅力的に聞こえたのかも。

ラストは予想していなかった展開で少しびっくりでしたが、"人工知能と人間の恋愛"をコンセプトにした作品なんて観たことがなかったので面白かったです。

ただ観賞後ちょっと残念に思ったのは、「日本版ポスター、なぜ主人公&元妻の写真が大きく載ってるんだ?」という点。
海外版ポスターと同じように、ホアキンのみが載ったポスターをそのまま採用したほうが無難だったような気が、、


人工知能が進化し続けている時代だからこそリアルに感じる物語。
これからの時代、果たしてこの作品通りの世界になるのか楽しみです
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