Frengers

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語のFrengersのネタバレレビュー・内容・結末

1.5

このレビューはネタバレを含みます

 この作品がアニメにおいて重要な作品だということは理解できる。魔法少女、SF的な技巧、日常の狭いコミュニティー、女性同士の友情を越えた感情等々、日本のアニメ作品(特に恐らくは深夜のアニメ)の系譜を受け継ぎながら作られた世界観があるのはそこまで詳しくない私のような人間でもわかる。

 ただやっぱりこの話要らないかも。一人の人間が世界を丸ごと作りかえ(られ)るという視点が耐え難い。何故ならそれがどれだけ万人を幸せを与えるものでもファシスト的だから。ここでは登場人物達の属している狭い仲間内しか描かれない。その中で起こった事柄が、その外側にある細やかな歴史や差異を無視して世界というものを一面的に塗り替えるというのは寓意としても必要ない。寧ろ個人的な観点が世界を作り上げるというのは、作家が自身の作品にしていることではないだろうかという疑念が拭い去れない。仮にそうだとしたら映画を見くびりすぎだし、映画がそれぞれ異なる歴史をもった国々の人に見られているのは不自然ということになるということになってしまうのでは。

 当時映画館で見てほとんど心を動かされなかったのを覚えている。なので私にとっては印象深い。ネガは水色の髪の子だったと思います。

 
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