とても素晴らしかった。
最近、愛と時間について考えることが多い。
これまではきっと、
長い時間を一緒に過ごしたり、
長い時間想い続けることが、
より深い愛へ繋がるのだと漠然と感じていた。
でも最近思うのは、愛する人を思い浮かべるときに巡る様々な記憶は、時間の経過というより、解決されない苦しみのようなものではないかと。
大切にしたいという中の、
大切にできない(理解し合えない、会えない、守れない等)という調和。
ちょうど宇宙に空いたブラックホールのような。
また愛=想像力 という言葉もよく見かけるが、これも宇宙映画を観終わった後にはピッタリの響きだ。
どこまでも広がる闇と歪んだ時空間、幾重にも重なる次元と、「STAY」という言葉。
方程式は科学者に解けても、
あの部屋の幽霊は彼女にしか解けなかったはず。
まさに想像力だ。
クーパーとマーフには時間の速度に違いがあった。
お互いに共通していたのは、
もう二度と会えないかもしれないという苦しみと、
とにかく会いたいという想い。
一番もっていかれたのはSTAYを訴えかけるシーン。
苦しいのは、最後まで引き留めなかったからだし、留まらなかったから。
結局はそこに尽きる…
奪われたのはやはり時間だった。
とてつもなく哲学的で好きだ。