このレビューはネタバレを含みます
こらあかんわ。
何が面白いのか全くわからない。
金のない男は転々と知り合いの家に転がり込んでは、フォークソングで自分の目指すくだらない音楽をやろうとする。他人を否定し、自己の奏でる音だけに拘り、誰かと一緒にやることも拒否して、ただただ転々と過ごす。
近所の猫と旅に出ては逃げられ、親友の女に手を出して妊娠させ、偶然出会った男と運転役に付き合わされ、ただただ転々と転がるように過ごす男。
だが、その人生にも諦めがつき、舟に乗ろうとする。生活のための仕事だ。自分の嫌いな父親がそうしたように、海に出て仕事をする。そんな屈辱的なことさえも、組合の費用を払ってないからと断られる。
なんとか過去の支払い分を工面すると、今度は過去の遺物と一緒に捨てた免許がないことに気がつく。
何から何まで駄目な人生は終わり向かって酒場でフォークソングを歌う婦人を馬鹿にする。
物語は、この後から始まる。
謎の黒ずくめの男に殴られるところから。
なんてことはない。歌っていた婦人の旦那に殴られただけだ。
男は人生のドン底に墜ちていく。
猫は隣人の家に帰っても、彼には居場所はない。そうして転がるように落ちていく人生は自分が選んだことだ。
ふーむ。
何が面白いかわからん。別に歌もよくないし。