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ノスタルジアの地のレビュー・感想・評価

ノスタルジア(1983年製作の映画)
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『君の中の水に、火に、そして灰に』
水と火が印象的だった。
難しそうだったため事前にあらすじや主題を把握しておいて良かった。それでも後半になるにつれ、夢か現実か過去回想なのかわからない場面が増えてくる。
確かにカメラの長回しは冗長的だが、あえてそうしてるというのはわかる。ただ台詞の内容は頭からすぐ抜けていく。
画面構成が美しかったので眠たくはならなかった。構図のフェルメールらしさ、ダ・ヴィンチの一点透視図法ぽさ、強い明暗のカラヴァッジョらしさ、曇りの日の午後のような色味はハマスホイのようであった。
途中で通訳の女性が詩人の男性にキレてたのはよくわからなかったな

追記 3.9
「亡命」の内包する哀愁について、今のほうがより感情移入できるかもしれない。国や人々の在り方に疑問を覚えはじめ、この国に居場所がないような気さえしてきているからである。己の信仰を守ることが、無知蒙昧な民によって後ろ指さされる対象になるんだとしたら、祖国を捨てて遠くへ行くか自決するしかないねん
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