ユースケ

47RONINのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

47RONIN(2013年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

年末における日本人のたしなみである【忠臣蔵】をハリウッドが全世界に向けて映画化した本作は、キアヌ・リーブスを主演に迎え、【忠臣蔵】に【もののけ姫】を思わせるファンタジックなアレンジを加えるも、単なるトンデモ日本映画扱いされてしまった残念な一本。

とりあえず、真田広之演じる大石内蔵助と赤西仁演じる彼の息子の大石主税以外見分けが付かず、キアヌ・リーブスを寄って集っていじめる赤穂浪士に感情移入できません。本当に47人居るのかも怪しいところです。
【忠臣蔵】のキモである大石蔵之介が昼行灯のふりをして後ろ指をさされながらも討ち入りの準備をする溜めシークエンスもないため、「吉良上野介、討ち取ったり!」のカタルシスもありません。生首は平気で見せるくせに、首チョンパは絶対に見せない不誠実さにもガッカリです。
キアヌ・リーブスを立てれば、キアヌ・リーブスを立てれば、赤穂浪士が立たず。赤穂浪士を立てれば、キアヌ・リーブスが立たず。そもそも、キアヌ・リーブス演じるカイは必要だったのでしょうか…

キアヌ・リーブスと真田広之の殺陣をはじめ、モンハンみたいな怪獣狩り、ハーフを連呼される出島の闘技場、黄色い残像を残す黄色い天狗、菊地凛子のドラゴン、滅茶苦茶強かったのに爆発に巻き込まれてあっけなく死ぬ鎧武者など、みどころ盛り沢山なのでメインのストーリーがポンコツだった事が非常に悔やまれます。

ちなみに、ドヤ顔をかます徳川綱吉を演じたのは、【リトルトウキョー殺人課】【ライジング・サン】など、トンデモ日本に愛された男ケイリー=ヒロユキ・タガワです。