女が泣くときにマスカラがどろどろに落ちる映画はいい映画、と信じている。それを敬愛して止まないケイト・ブランシェットにやられたらたまりません。
都落ちした文無しセレブリティ、持ち物はブランドバックいっぱいに詰まった虚栄心だけ。
見栄っ張りな女は見苦しい、だけどジャスミンの心が本当に切羽詰まっているのがわかるから目を離せない。
表情だけで（もっと言ったら瞳孔の開き方や頬の緊張感だけで）魅せられるが、それに頼らず台詞にもまったく無駄がない。
なのにイマイチのりきれなかったのは、私が熱心なウディ・アレンファンじゃないからなのでしょうか…。
