好きな俳優ばかり出ていて、楽しいなあと思ったけど、見終わってみると戦争の悲惨さばかりが気になっていた。
そんな時に、have yourself a merry little christmas が歌われる。
悲しくて仕方なかった。
こんなに、人をほんのひとかけらも思いやれない世界がこの世にあったなんて。
怖いとかを通り越して、悲しく、ただただ泣けてきた。
しかも、それを聴いているのはビル・マーレイ。
このシーンのためにビル・マーレイが選ばれたんだと私は勝手に思う。
久しぶりにアーティストに出ていた俳優も出ていたのが、なんか嬉しい。
美術品は単なる「モノ」ではない。
何百年という時間が蓄積された、人びとに愛され、守られてきた人間の思い出であり、記憶だ。
たった数人の価値のわかる人たちが、命をかけてそれを救ってくれたから、私たちはまたその作品を観ることができるんだなあ、としみじみ思った。
監督・脚本はジョージ・クルーニー。
私は、人間味のある映画で良かったなあと思った。