移動する人物を横から捉えるカメラの前を赤い扉や赤い旗が横切るところにはハッとさせられたし、後の机の上を歩くシーンのカメラの横移動も印象的。カメラ目線で文字が書かれた板を見せるような静止画のイメージが強いシーンも含まれてはいるが、上記のような“動き”にこそ映画としての力があるという姿勢は感じられる。
ところどころで演じている役者による「いま自分は何を喋っているかよく分からない」みたいなおぼつかないダイアローグを聴かされて辛い(ハッキリ言えばしゃらくさい)。まあ、若気の至りな感じで考えれば、次は鷹揚な気持ちで観られるかもしれない。