高橋早苗

鑑定士と顔のない依頼人の高橋早苗のレビュー・感想・評価

鑑定士と顔のない依頼人(2013年製作の映画)
4.0
まるですべてが
「…これは、映画の撮影だったのです」
とでも言いたげな
どんでん返し。

1回観ると やられた!

2回観ると
…矛盾を見つけた(真相を見たがった)あなた、しっかり観ることになったじゃーんw


生身の女を避け
肖像画の女を愛でる鑑定家

査定依頼をする女は 広場恐怖症

彼女のヴィラで拾う
錆びた歯車の“矛盾”に
鑑定家は惹かれ

同じように
顔のない依頼人に振り回され
“集めてきた”女たちを
奪われる


ミステリーやクライム作品じゃ
一番身近な人物が黒幕。とは王道パターン
ただ、この作品は
見事に復讐?を遂げる“彼”の心持ちには
まったく触れられません

そこがトルナトーレね^_^


『いかなる贋作の中にも
 本物が潜む』
・・・モノに価値を見出してきた男
ヒトに価値を見出した時には
「価値がない」と言い続けた人間に捨てられるという…


原題は「La migliore offerta」
(英題:the best offer)
・・・ご注文通りでしたね^_^
高橋早苗

高橋早苗