スパルタンX

アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロンのスパルタンXのレビュー・感想・評価

3.2

ふむ…アクション面は勿論前回より格段に進化してるし、キャラクター一人一人にも新たな一面を窺うことができたのは嬉しい。
けどやっぱりヒーローそれぞれの単体作品より、このお祭り映画は前回と同様何か盛り上がりに欠ける部分がある。

まず今作最大の敵キャラ、ウルトロンは強かったのか?という疑問が浮かぶ。
生きたコンピューター、人工知能を抱えた機械生命体。ネットとリンクしその意識がある限りいつまでも生き続け人類の脅威と成り得る存在…。
しかし戦闘面はどうだろうか。アフリカ(?)でアイアンマンが初めてウルトロン本体と戦った時もなんだかんだで負けてしまったし、キャプテン・アメリカともほぼ互角の実力。肝心のウルトロン軍団はあの大量の数ながら苦戦を強いられることなく破壊されてしまった。まあ一人は死んじゃったんだけど。
うーんウルトロンの実力には残念さを感じずにはいられませんね。

アイアンマンの闇の部分を見ることができる今作だが、それが何か一種のキャラ崩壊を起こしているように感じられる。というのもアイアンマン第1作目で既に、トニーがアイアンマンになるきっかけとして自分の軍事産業に対し嫌悪感を覚え反省の意を込めて人類を救うためのパワードスーツを作るという過程があるのだが、今作にもそれを感じてしまい既視感があったのである。
え?あの時の反省は何だったのか?と。
本編にて
「私の研究の邪魔をするな」
といった類のセリフが出てくるが今までこんなセリフ言ってきたかな?と思うし、あれこんなキャラだったっけ?という疑問符が次々と浮かんできてしまう。

しかしトニーの新兵器、ヴェロニカの演出もカッコよかったし何にしても一番盛り上がったのはハルクvsハルクバスターだろうね。
ウルトロンとの戦いは非常に残念だったが。

闇の武器商人も噛ませ役だったし次回作にて何かしら関与してくることを期待。ホークアイの父親感は本編いたるところで感じられ非常によかったが肝心の家族の付け焼き刃感が半端なかったね。ブラック・ウィドウの過去が出てくるのもちょっと謎。スカーレット・ウィッチの洗脳は中途半端な能力といった印象を抱いた。

まあ本編で一番カッコよかったのは何と言ってもクイックシルバーでしょ?
見えなかった?