スパルタンX

ターミネーター:新起動/ジェニシスのスパルタンXのレビュー・感想・評価

3.2

エンタメ性はシリーズNo.1
シリーズ史上最も人間らしいシュワちゃん。

オープニングを観た時は
「なんだこれ?ホントにターミネーターか?」
と拍子抜けをしてしまった。
しかしジョン・コナー率いる抵抗軍が出てきた時点でそれは今作の主人公、カイル・リースの回想だということが分かり納得。

今作は、初めてターミネーターが過去に送られた時の秘密やT-1000の登場など、同シリーズ内でのオマージュがされていてファンには嬉しい見所がたくさん詰まっている。
個人的に面白かったのはT-1000との戦闘シーンで、やはりリブートである今作は2015年版ということもあり、アクションも1991年版より多彩になっていてT-1000の固有能力である液体金属という特徴をふんだんに使っているように感じられた。

ただ一つ残念だったのはターミネーターの動作が完全CGになっていてヌルヌル動き過ぎてしまっていたところ。
前作までのカクカクした機械の動きは、不気味で恐怖を抱かせる演出となっていたのにそれが今作には無くて非常に惜しい。それだけならまだしもCG自体が少し安っぽいので、ターミネーターはあまり強くなくなってしまったのが非常に残念だった。

先述の通り、今作はオマージュがところどころになされていて、それぞれ「1」「2」で観たシーンを彷彿とさせるシーンがいくつかあるため、前作「4」までのおさらいをしといた方がこの作品はより楽しめると思う。
というより、今作はタイムトラベルやなどの時間的要素を今までよりも大きく扱っているため、前作を全く観ていない人は少し混乱するかもしれないし面白いと感じることもないかもしれない。内容も忘れてしまっているならあらかじめ前作を観てから鑑賞することをオススメします。