GAO

インセプションのGAOのネタバレレビュー・内容・結末

インセプション(2010年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

だいぶ前に見てまだ感想書いてなかったから。何度か観てる。
めちゃくちゃ好き。わかりやすい部分もわかりにくい部分もあるが、人の意識や夢と時間軸の表現がノーランらしくとても軸の通った話になってる。

潜在意識に入り込んで潜在意識を書き換える。夢を共有して夢の中の世界で情報を盗んだり変えたりする。チーム戦で標的の潜在意識を書き換える。どんどん深い階層に潜っていく。
全体の軸と、主人公コブと妻モルの愛とメンタルの問題が絡み合う感じで進む。(そりゃ夢の中で生きたいよね。)自己を責めるコブの意識と記憶が潜在意識に影響を与えて、コブ自身の人生の進みを阻害している。と、同時に作戦も阻害してる。

最後のコマは回り続けるのか倒れるのか。結果を表現せず観客の理解に任せる手法もノーラン監督らしく素敵。どちらを信じるかで、その観客の考え方もの傾向もわかるって感じ?笑
それに標的の会社の親子関係も、息子側の親への意識が変わる事で自分の道を行けって感じになって良かった。

虚無に落ちるという事や、現実が夢なのではないか、今この目の前の現実は存在しないものなのではないか、という哲学や精神、心理の世界の考え方を表現してる感。
何が本物か…
集合的無意識や超意識、潜在意識(人類の潜在意識の根っこではみんな繋がってるとか)などの概念を思い出させる。(映画内では特にでてきてないけど、設定の背景にはあるのじゃないかな)
それをビジュアルでうまく表現してるし、カッコいいスパイアクション映画にしてる。

夢の世界のビジュアルの設計が秀逸。
時間軸が違うのも秀逸。パリの街がグワーンとなる画とか、ぐるぐる回る部屋とか最高!人間の想像力ってすごいね。

1度目観た時は、私自身も心が落ち込んでいる時だったからドムやモルの気持ちに重なってすごく虚無感になった記憶がある。
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