このレビューはネタバレを含みます
想像力の欠如した過去の加害者たち。
最近、土漠の花という小説を読んだ。墜落したヘリの捜索をしていた陸上自衛隊が、ソマリアの国境で銃撃戦に巻き込まれる話。
極限状態でいかに生きるか…それはアクトオブキリングに登場する加害者達も近しいものがあったのではないだろうか。
価値観は時代によって変わる。
あの時代、共産の人を屠るのが良しとされていた。当然、被害者を思うこともなかったろう。
しかし、ココロの奥底では澱のようにたまった人間らしさがあるのだなと。
残り少ない人生、それがわかったことは彼にとっては地獄でしょう。
そういう意味でも罪深い作品だと思う。