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パラダイス 愛のogierのレビュー・感想・評価

パラダイス 愛(2012年製作の映画)
3.4
愛にうえた獣の見窄らしさよ
人間がいかに愚かしい動物かを見せてくれるヒューマニズムのアンチテーゼであり女性売春のアンチテーゼでもある傑作
誕生日の孤独、胸を締め付けられる様な狂気あるいはモザイクなしのリアリズムの連続
愛想笑いを浮かべて貪欲に求めたらそれはきっと手に入らないだろうと教えてくれている様で
熱帯夜のベッド、扇風機に揺れる虫除けカーテン、汗がにじむ無防備な裸、セックスの後の倦怠感、無数のバイクの騒音と排気ガスの匂い、ギラギラと照りつける太陽と肌が焼けるあの感覚。
美しきケニアの情景
旅先で白人同士で群れる不毛と見せつけられる現実の差別
下品なマダム達の高笑いは今日も何処かの第三世界で起こっているのだろう
しかし本当に孤独なのはウェスタンカルチャーだという事を彼女達は知る由もない
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