停滞

パラダイス 愛の停滞のレビュー・感想・評価

パラダイス 愛(2012年製作の映画)
4.1
一言でいうなら絶望か。ただ何か凄惨な出来事が起こるわけではない。どちらかと言えばごくごく普通でありきたりのような光景だと感じた。ただいくつか変な感じはある。黒人女性はほとんど出てこない。白人男性は全く出てこない。話の中心は見ての通り白人の中年女性テレサ。そんなおばさんがちやほやされる。シュガーママになる。さらに男たちとのやりとりを通してテレサの姿が浮き彫りになっていく。その姿は見るに耐えない。こんなシチュエーションは珍しいと感じた。なにせ西洋社会に生きる自分からすれば美男美女の類が一切出てこないから。がゆえにこんな人生があったのだと思ってしまった。悲劇によるものでなく彼女の存在の姿に対する世界の在り方が虚しくもあまりに現実的だった。
停滞

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