爆裂BOX

ジェイミー、童貞やめるってよの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.5
神木君主演の某邦画に便乗したタイトルがサムすぎる人狼題材にしたイギリス産の青春ホラーコメディです。
何もない海辺の町でモテたいヤリたいと考えてばかりの高校卒業したてのボンクラ達。その中の一人、母親が経営する安宿で働くジェイミーは、あるパーティで知り合ったアメリカから来た年上の女性ジュリアナに一目惚れ。偶然にもジェイミーのホテルに宿泊することになった彼女と急接近していくも、同じくホテルに宿泊する自称人狼ハンターのシドから彼女は人狼だから近づかないように警告されるが…というストーリーになっています。
冒頭、森でキャンプしている女性二人が人狼に襲われるシーンはホラーっぽい感じ出してますが、そこから始まる本編はほぼホラーではなく、モテたいヤリたい、けどモテないしナンパも上手くいかないボンクラ童貞男子の童貞性春コメディという感じで進んでいくのでホラー感は全然ないです。人狼もほぼ画面に登場することもなく、犠牲者が襲われるシーンもほぼないですね。襲われた犠牲者の死体は割とグロいんだけど、画面に映るのも一瞬だけでゴア度は低めです。後、性春コメディテイストの割にはたいしてエロいわけでもないです。
ただ、アメリカほど下品ではないですが、結構ストレートに下ネタバンバン出てくるので家族での鑑賞はご法度です(そもそも困難家族で見る訳ねーか(笑))
「エラゴン」や「デビルズ・トレイン」に出ていたエド・スペリーアス演じる主人公ジェイミーは、イケメンで隠してるけど童貞で、そんな彼がパーティで出会った年上のセクシー女性ジュリアナに一目惚れして、胡散臭い自称人狼ハンターシドから警告受けたりしながらも彼女と急接近していく所が童貞コメディと並行して描かれていて、ほぼ青春コメディですね。個人的に爆笑するほどじゃないけど、ユルーイ青春・性春コメディやラブコメ部分それなりに楽しく見れました。
主人公のボンクラ友達達も、いかにもボンクラ童貞なスパイクとブルーノとチャラ男なケヴという面子ですが、いかにもこういう童貞コメディに出そうなキャラという感じで、もうちょっと個性あっても良かったんじゃないかと思いました。チャラ男のケヴが登場シーンではほぼスパイクといっしぃにいてダンスしたり行きつけのダイナーでバイトテロみたいなバカやってる所はちょっと面白かったな。人狼のえじきになったと思ったブルーノが本当に旅行に行ってただけなのは笑ったけど、あの後念願の清掃人になれたんだろうか。親友という感じかと思ったら、仲間が消えても主人公以外特に心配したり関心持ったりしないからそこんところよくわからなかったな。
ふとしたきっかけでジュリアナに疑惑を持ってシドの言う事信じたジェイミーが、童貞と処女の肉を好むという人狼から逃れるために必死で童貞捨てようとナンパしたり、風俗に行くけど有り金前部撒き上げられたりする悪戦苦闘ぶりが見所ではあるかな。前半からジェイミーに色目使ってたヤリ〇ンデブ女子がまさかの救世主になる!?と思わせて…もベタながらまあ悪くないかな。しかし、ずーっとジェイミーに迫り続けてたからある意味一途と言えたな彼女。
終盤では人狼に引っ掛かれて感染した親友が主人公に殺してくれと頼んでくる妙にシリアスな展開挟まれて困惑しました。別にそんな展開挟まなくてもいいのでは…特にその後の物語に影響及ぼした感じしないし。ジュリアナの正体は意外でしたが、救う為の方法はちょっとビックリした。あそこで主人公もあんな童貞拗らせた様なこと言うのはあれだけど、まあ、あいつと寝ると言われたあああなるか(笑)
人狼は最後の最後に姿現しますが、安いCGです。その正体は正直途中で読めました。途中から全然出てこなくなった時点で怪しかったし。
最後、ジェイミーの決断と行動はちょっと漢見せたなと思いました。その後の童貞喪失シーンはくだらないけど笑った(笑)
ラストはある意味ハッピーエンドと言えるけど、イギリスらしいブラックさも感じたな。
このタイトルから正直期待はせず見ましたが、暇潰しとしては充分楽しめた作品でした。