【これぞ日本の美学】
この題名の漢字は『ひぐらし』。
ご存知、夏の終わり頃に鳴く蝉ですね…
これが鳴き始めると寂しくなります。
ある男秋谷は密通をしたことを理由に10年後に切腹を命じられた。
しかし、その原因となった密通にはある秘密があった。
監視人となった庄三郎は徐々にその真実を知ることになるのだが…
礼節。
日本の美学。
礼儀や仁義を尽くすことの綺麗さが映画の画面から滲み出てくる様でした。
また風景や格調高い屋敷がとても絵になります。
そして、所作が皆さん綺麗です。見習いたい。
懸念点としては、当時の武士の家の構図がわかってないと置いてかれる恐れがあります。
切腹を命じられた主人公を演じるのは役所広司。
『KAMIKAZE TAXI』の時から実は結構ファンになってしまってます。
今回は背中や佇まいから良さが滲み出ています。さすがです。
源吉、庄三郎、郁太郎…どれも日本男児でした。
かっこ良すぎます。
しかし、その先頭を行くのが秋谷。
そのとる行動には唸らざるを得ません。
秋谷のような上司が欲しいです。
この人の下で学びたい。
まさにこちらもしっかりと背筋を正したくなる素晴らしい映画でした。好き。
『領民の痛みを我が痛みとせねば家老は務まらない』
2016.7.7